2005年12月01日
今でも気になるおばさん
良く、会社の金を横領して愛人に貢いだり、羽振りの良い生活をして
結局それがばれて逮捕された。なんてニュースを聞くたび、あるおばさん
の事を思い出す。
そのおばさん私が幼少の頃から知っているご近所のおばさんだ。
お袋と同じ会社(サービス業)に勤めるごくごく普通のおばさんだった。
良く知るお隣りの家だった。
そのおばさんは、その会社を一度退職して経理の勉強をした後
またそこへ再就職したのだ。お袋が言うには、頭の良い女性らしい。
それで、経理が出来ることから会社の経理を担当することになった。
だが、一事務員の立場にも関わらず、どういうわけか中元、歳暮の時期には、
届け物がどこからとも無く大量に届くのだ。恐らく畳み2畳分程は届くだろう。
何故そんな事を知っているかと言うと、うちが預かる事が多いからだ。
仕事をしている事から日中は当然留守だ。
そのため隣に位地する我が家(その頃祖母が居た)がいつも預かるのだ。
あの頃は今のように届け物は、配達人は持ち帰ることは無く、殆ど隣に預かって
もらう事が当たり前の事だった。
ある日、おばさんは、会社を辞めた。その後、その会社の経営トップが代わり
人員はほぼ一掃されたそうだ。
噂によると経営がずさんでかなり赤字を出しているようだ。
上のものは叩けば誇りが出来る人間ばかりと社員のお袋も
言っていた。その渦中にあってあの隣のおばさんは、騒動が
起きる前に退職したのだ。噂によるとかなり金をちょろまかして
いたという。このあたりは結局分からずじまい。今のようにコンピュータなど
無く管理もずさんだった事と上の人間もそのおばさんにある意味
経理を握られている事もあり、公では、言えない分部もあるそうだ。
今思うと、それをサッチして早々逃げるように辞めてしまったのでは
ないだろうか・・・・。
会社を退職後、そのおばさんは、自宅を売って違うところへ
引っ越していった。だがお袋とのつながりが切れたわけではなく
引越し先から年賀状などは毎年来る。
話が前後になるがそのおばさんの旦那さんは、私が中学生の頃
自ら命を断って亡くなった。その瞬間を子供の私も知っている・・・。
何故なら学校から帰ってきた息子(次男)が泣きながらうちへ駆け込んできたのだ。
理由は良く分からないが、いつも息子(長男)の怒鳴り声が聞こえていた。
息子はどうも暴力を振るっていたようだ。。隣に住んでいる私は、その声を
いつも聞いていた。亡くなったおじさんは、子供の私から見て優しいおじさんだった・・・。
そのおばさんの引越した家は一人の女性が建てたと思えないほど
立派な家だ。おまけにアパートまで持っていた。そして娘夫婦の家
まで建ててあげたそうだ。それとゴルフ会員権なども持っている。
バブルの頃、かなり値が上がったゴルフ会員権だ。
何故あの一事務員のおばさんがここまでお金を持っているのだろう
と疑わない方が不思議なくらいだ。
何故か、そのおばさん昔の会社の話をしたがらないのだ。
そんなおばさんだから会社のOB達との交流もしたがらなかった。
皆も敬遠しているとの事だ。
お袋は月に一度昔の会社仲間と親睦を兼ねて食事会と称し出かける。
そこでもそこおばさんの話題が出ることがあるが
皆そのおばさんを嫌っているそうだ。確かに少し上から見る物言いと
雰囲気を持っているおばさんだ。
なんとなく一目置いてしまう雰囲気を感じさせるのだろう。
恐らく人の上に立つ人間になりうる素養を持ってい事も言えるのかも
知れない。
実は、そのおばさんが最近OB会の仲間に入りたがっているようだ。
比較的親しいお袋に打診してきた事がある。それをOB会の人達に
伝えると皆一様に否定的なのだそうだ。
以前は鼻もかけないそのおばさんも年をとって寂しくなったのか
もう、ほとぼりが冷めたとふんだのか理由は分からない。
人との関わり信頼関係は、長年の積み重ねからなるもの。
自分の都合では信頼は得られない。
しかし、うまく逃げやがったな。○田のおばさん。
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